先日のこと…
近所のトマト農家さんに声をかけられ、ご相談をいただきました
「トマトのレシピを作ってもらえませんか?」
詳しくお聞きすると…
声をかけてくださったのはJA愛知みなみトマト部会「みなみレッド」の方々
「販売促進用のレシピを作って欲しい」というご依頼でした
ただ、JA規格に即した栽培方法はオーガニックではないので、先方はMEGURIYAへの依頼を躊躇しておられました…
しかし、私たちはお話をいただいて…
二つ返事で「やらせていただきます!」
すぐ引き受けた理由は、いくつもあるのですが…
1.まずはご近所!
僕らはご縁あって、10年前にこの地にやって来ました
よそ者の私たちを快く迎え入れてくれたこの地域、恩義があります
ご依頼をいただいたので「できる限りのことを」と思いました
2.日本の農業を支援したい!
私たちは日本の農家さんに最大限の敬意を持っています
この日本で農家さんをやっていただいている
それは、本当に感謝なんですね
日本の農業は、ちょっとロングスパンで見れば危機的状況にあるのは一目瞭然です
農業の担い手はどんどん高齢化、どんどん減っていきます
しかし後継者、農業志願者も減る一方です
私たちの住むここ田原市は、豊川用水があり、日照時間が長く…
農業するにはうってつけの地域
ここ田原市は日本全国の市町村で農業産出額第一位なんです
ぶっちぎりですよね
その田原ですら、農業を継がない人が増えてきています
↑田原市作成の「たはら農業プラン(案)(2018-2027)」から引用
(農家の数は減ってますが、一戸あたりの経営面積は増えているとのこと
機械化と大規模化がすすんでいるので、栽培量が減っているわけではありません)
日本全体では…
今のまま進めば、農業を取り巻く状況は厳しいものになっていくことが予想されます
私たちは「organic & macrobiotic」をテーマに、オーガニックを勧め、マクロビオティックの普及活動をしております
しかし、農法うんぬんが自分たちのスタンスと合わないので「協力できない」なんてことを言っている場合ではありません
農業をよりよくしていくことは、誰にとっても重要課題です
ご依頼があれば、私たちができることは喜んでさせていただきたい、と思っています
3.トマトという食材は、おもしろい!
トラディショナルなマクロビオティックでは、トマトをあまり使いません
それは…「陰性が強いから」という理由でした
陰性の説明は、以下の通りです
トマトはマクロビオティック的視点から言うと…
トマトは「陰性」が強い食材になります
「陰性」というのはマクロビオティック独特の捉え方
マクロビオティックでは食べ物を、「陰性と陽性」どちらかに分けます
陽性:体を温め、引き締める食べ物
陰性:体を冷やし、緩める食べ物
(食品に含まれるカリウムとナトリウムの量が判断材料になっています)
この観点から食品を分類していきます
例えば…
陽性な食品の代表は動物性食品
お肉、お魚、卵等は、体を引き締め、温めます
陰性な食品の代表は砂糖やお酒
砂糖やお酒は、体をゆるめ、冷やします
植物性食品は、陰性なものと陽性なものいろいろありまして
陽性な野菜:根菜類、海藻類
陰性な野菜:葉菜類、果菜類、きのこ類、豆類
中庸な野菜:穀類、種子類
マクロビオティックでは、陰性な食材や陽性な食材を組み合わせて、
「中庸」になるよう、バランスを取っていきます
トマトが合う方は、陽性な人、陽性な時期です
体質的には、暑がりの人、元気が有り余っている人
性格的には、自己主張の強い人、怒りっぽい人
時期的には、暑い日、暑い時期
上記の場合はトマトを食べるとバランスが取れ、調子がより上がります
逆に言うと、陰性な人、陰性な時期は合いません
体質的には、冷え性の人、体が弱っている人
性格的には、他人の意見に左右されやすい人、悲観的な人
時期的には、寒い日、寒い時期
上記の場合は、トマトを食べるとバランスがかたよりますので、食べすぎ注意です
自分が陰性か陽性か、どちらかわからない、という人は…
難しいことを考える必要はありません
トマトを食べて、「美味しい」と感じる場合は、自分にあっているサインです
「美味しくない」「飽きた」と感じる場合は、自分にあってないサイン
体が、舌が、教えてくれます
美味しいと感じる範囲で、ぜひ楽しんでください
「トマト=果菜類=陰性=体を冷やし、緩める力が強い」という食材になります
昔のマクロビオティックでは、「陰性を避ける」というのが主流でした
砂糖の取りすぎで、陰性過多になり不調になっている人が多かったんですね
なので「陰性な食材は極力排除する」という方法論でした
ナス科の野菜類(トマト、ナス、ジャガイモ、ピーマンなど)は食べない、ということになります
しかし、近年は食事事情も随分変わってきました
今の人は、動物性食品を食べ過ぎていたり、ストレスで締まり過ぎていたり…
陽性過多で不調な人もたくさんいます
そのような方には、適度に陰性なものが必要なります
まとめますと…
「トマトが合う方が現代にはたくさんいるだろう」ということになります
トラディショナルなマクロビオティックではトマト、あんまり使わない食材ですからね
由希子も新たな挑戦、楽しんで臨んでいるようです
ご依頼を受けて、由希子の頭の中に浮かんだテーマは
「トマト×発酵食品」
トマトは酸味、甘味、旨味と三拍子揃った、野菜の中でもスペシャルな素材
トマトは色も鮮やかな赤、食卓の彩りを華やかにしてくれます
これに発酵食を組み合わせて…
「美味しくて、華やかで、簡単で、ヘルシーな料理」
をご紹介したいと思います!
塩麹、味噌、甘酒、酒粕、お酢、梅干し、納豆、漬物…
発酵食はいろいろありますので、レシピもいろいろ
「トマト×発酵食」のテーマで、複数回に分けてご紹介します
お楽しみに!
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みなみレッド×MEGURIYAのコラボ企画
【トマト×発酵食品】
・みなみレッド×MEGURIYA
【トマトレシピ】
・塩麹で作るフレッシュトマトソース
・味噌で作る人生最後のトマトソース
・トマトのはちみつマリネ
・アサリとジャガイモのトマト煮
・ヒヨコマメと玉ねぎのトマト味噌煮
・インド風レンズマメのスープ
【発酵食】
・塩麹
【私も作ってみました】
・フレッシュトマトソース
・トマト味噌ソース