本間医師 新型コロナウイルスについて その15

『抗体検査は免疫がついているかどうかの判定に使わない方がいいという意見に対して』

https://shizenha-ishi.com/blog/microbe/1276/

 

抗体検査の記事が増えていますが「抗体検査は診断に使うのはかまわないが免疫がついているかどうかの判定はすべきではない」という意見が出ています。

 

例えば、以下などになります。

http://agora-web.jp/archives/2045105.html

https://news.yahoo.co.jp/byline/onomasahiro/20200405-00171520/

 

 

とてももっともで重要な指摘ですので、今回の記事は、それに対する私の考えと解決方法をなるべくわかりやすく解説します。

 

様々な意見や考えが登場して、建設的な議論や対策を考える方向に進んで来ていることはとても歓迎できることです。今回の新型コロナウイルスが未曾有の危機であるなら、日本だけでなく世界中の叡智を結集すべきですね。

 

私も先日の記事でCOVID-19に対する抗体検査でわかることをまとめました。

 

その中で以下の項目は、現在手に入る海外の検査キットや検査方法でも問題なく検査できます。

COVID-19の診断を確定する

∈4鏡しているのか、いないのかの判定をする

4鏡したことがあるのか、ないのかの判定をする

ご鏡者数を正確に検査する

 

感染者数がわかれば、感染する割合、発病する割合、重症化する割合、死亡する割合なども計算出来ます

問題になるのは、以下の2つの項目になります。

 

〕効な免疫がついたかどうかと行動制限の解除などの判断をする場合

・自分は感染しない(しにくい)、人に移さない(しにくい)かどうか

・感染者の隔離の解除の目安にすること

・仕事や日常生活に戻る判断にすること

・医療や介護従事者、接客業や感染リスクの高い職場、死亡リスクの高い高齢者や基礎疾患のある人のリスクの判断にすること

 

以下の抗体と免疫(感染防御や治癒)の関係を調べる場合

・免疫(抗体で正確には中和抗体)ができないウイルスなのではないのか

・抗体が有効なのか無効なのか

・免疫が続くのか続かないのか 続くなら、どれくらい続くのか

・持続感染、潜伏感染、再感染、再燃があるのではないか?

 

理由は、検査している抗体が免疫力(感染から回復する力となる、自分が感染するのを防ぐ、他人に移すのを防ぐ)と関係するかどうかが分かっていないからです。

 

では、この解決にはどうすればいいかしょうか?

 

答えは、中和抗体を計れる抗体検査が出来る体制を整えることになります。ここで、中和抗体の意味を理解しやすいように解説します。

抗体についての解説は私のブログ(一番下の部分です)を参照してください。

https://shizenha-ishi.com/blog/microbe/1263/

 

抗体は、ウイルスの一部分の形を認識して、その形にだけ結合する(くっつく)ことにより作用します。ウイルスにはたくさんの部分がありますので、それぞれの部分の形に応じた抗体が何種類も作られます。

 

例えば新型コロナウイルスに対する抗体と言った場合、実は一種類の抗体ではなく、たくさんの種類の抗体の総和を意味しています。これらのたくさんの種類の抗体の中で、ウイルスの活性を押さえる(例えば細胞へ侵入する部分や増殖に必須の部分をブロックする)働きをする抗体を特別に中和抗体と言います。

 

分かりやすく説明すれば、中和抗体だけが免疫がついているのかどうか、つまり、自分は感染しない(しにくい)、人に移さない(しにくい)かに関係するということです。

 

それ以外の抗体は、感染しているか、感染していたかどうかの判定には使えますが、免疫がついていて、活動の制限を解除できるかどうかの判断に使うには慎重な姿勢が必要になります。

 

では、現在手に入る抗体検査のキット(簡単に数十分程で検査出来るもの)はどうなっているかですが、詳細はわかりませんが、診断の感度を優先するため中和抗体を測定しているわけではないと思います。

 

ですから、これらの問題を解決する為には、ただ単に抗体を測る検査法(診断用の簡易キット)ではなく中和抗体まで測れる抗体検査法の開発を待つ必要があります。すでに中和抗体を測定した報告も出て来ていますので、日本でも一刻も早く出来るようになることを期待します。

 

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※新型コロナウイルスに関して まとめリンク

2020.04.12 Sunday  
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