本間医師 新型コロナウイルスについて その14

『一刻も早い抗体検査による大規模調査を希望します!!』

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査(診断)は、現在PCRが行われています。前回の記事では、これとは他に抗体検査があるということを紹介しました。

meguriya.info/?eid=1272

 

最近、抗体検査を紹介するニュースや記事がとても増えて来ていますが、PCR以外の新しい診断方法が出て来たという紹介がほとんどです。

 

もちろん、診断することや免疫がついているかどうか確認できることはとても大切ですが、それ以上に抗体検査はCOVID-19の正確な特徴を明らかにできるという重要なメリットがあります。

例を挙げて説明します。

 

今回のCOVID-19が登場する前の2012年に、主に中東で流行したMERS(中東呼吸器症候群)という病気があります。MERSはCOVID-19と同じコロナウイルスで起こり、特徴もとても似ています。

 

・高齢者や基礎疾患を持つ人で重症化する

・不顕性感染が多い

・15歳以下の患者数はとても少なく(約2%)、無症状か軽症が多い

・軽い場合はだだの風邪症状で回復する

MERSのPCRによる診断では、世界の27カ国で2497人の患者が確認され、このうち853人が死亡しています。つまり致命率(致命率とは病気になった人での死亡する割合のことです。)は約34.3%にもなります。

 

患者の約1/3が死亡するのですから、とってもとっても怖い病気というイメージになりますね。MERSの説明がされる場合は大抵この数字が使われます。

 

しかし、その後MERSが発見されたサウジアラビアで抗体検査を使って大規模調査が行われました。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25863564

 

サウジアラビアでは、PCR法で2106人の患者が確認され780人が亡くなっています。つまり致命率は約37%になります。

 

抗体検査は、15歳以上での人口とほぼ同じ年齢割合を合わせた約1万人で行われています。結果は、全体の約0.15%が抗体を持っていました。つまり、すでにMERSに感染し、症状がないまま免疫がついていたということです。

 

0.15%はとても少なく感じるかもしれませんが、サウジアラビアの2012年当時の人口は約2902万人ですから、その0.15%=43533人の感染者が発生していた可能性があります(上記論文では15歳以上で計算していますので少し数字がズレています)。この数字で致命率を計算しますと約1.8%になります。

致命率はその病気の重症度の最も重要な目安になりますが、PCR法と抗体検査法では、まったく違う値(20倍以上の違い)になっています。

 

現在COVID-19の診断にはPCRが行われていますが、これだけでは恐怖を煽るだけで、COVID-19の本当の重要度(感染する割合、発病する割合、重症化する割合、死亡する割合など)がまったくわかりません。

 

つまり、現在は正確な情報がまったくわからないまま、全世界がパニック状態となっているのです。もう一度強調しますが、本当に怖いのはコロナウイルスではなく人の恐怖心です。

 

COVID-19の本当の姿を知り、対策を考える為に、一刻も早い抗体検査による大規模のスクリーニング(患者の診断ではなく一般の健康者の抗体の有無の割合の検査)が必要だと思います!

 

「抗体検査は診断に使うのはかまわないが免疫がついているかどうかの判定はすべきではない」という意見が出てきています。例えば、以下などです。

 

http://agora-web.jp/archives/2045105.html

 

https://news.yahoo.co.jp/byline/onomasahiro/20200405-00171520/

 

これらは、今回の記事で提案している大規模な抗体検査には影響ありません。問題になる点に関しては次回の記事で詳しく解説します。

 

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2020.04.12 Sunday  
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