山田豊文氏 新型コロナウイルスについて その12

杏林予防医学研究所 山田豊文氏のFacebook上の記事

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『新型コロナウイルスを撃退するための細胞力を高める方法』

 今日は、新型コロナウイルス対策の第11弾として発信します。今日の主題は、タイトルに書きましたように、新型コロナウイルスを撃退するための細胞の力を高める方法についてです。

 

 まず、これまでに投稿した記事内容と、今日の記事内容との関係を整理しておくことにします。基本的には、全ての対策を併行することが重要なのであって、今日ご紹介する内容を、既に紹介した内容に加えて実践していただければと思うところです。

 

 具体的には次のようです。新型コロナウイルスによる感染から重症化に至るまでは、何段階かのステップに分けることができます。そして、最初のステップは、ウイルスが粘膜表面に付着して細胞内に侵入することですが、まずはこれを防ぐことが必要です。そのために、粘膜表面の線毛の動きを活発にすることが重要だというお話をしました。

 

 次のステップは、新型コロナウイルスが肺胞の粘膜組織で増殖を始めたとき、生体側ではマクロファージや好中球などの食細胞が感染細胞を食べることによって、ウイルスの複製および増殖を防ごうとすることです。この活動はもちろん必要不可欠なのですが、その際に、食細胞は過酸化水素をはじめとする活性酸素種を多量に用いますので、利用した後の活性酸素種を上手く処理できなくなると、間質性肺炎などによる重症化をもたらすことになります。そこで、その活性酸素種の処理能力を高めるために、一つの方法としては、抗酸化力の強い精油成分などのフィトンチッドを吸い込むことです。二つ目の方法は、血液および組織液中に抗酸化力の強いカテキンなどのファイトケミカル類を送り込む(飲食する)ことです。そして三つ目が、今日お話しする内容となります。

 

 生体中に発生する活性酸素種の種類は幾つもありますが、それらは互いに電子を奪い合って様々に変化していきます。そして、それらの中で最も強烈な酸化力(相手から強引に電子を奪う力)を持っているのが、ヒドロキシルラジカルです。もちろん、この活性酸素種も重要な役割を担っているのですが、無毒化する処理が遅れると、DNAなどの生体分子を傷害したり、細胞や組織を傷害したりします。

 

 この強烈なヒドロキシルラジカルを消去(無毒化)できる細胞内抗酸化物質の種類は限られています。因みに、SODやペルオキシダーゼやビタミンCは、他の活性酸素種を無毒化することはできますが、ヒドロキシルラジカルを無毒化することはできません。逆に、ヒドロキシルラジカルを無毒化する能力の最も高い細胞内物質がグルタチオンです。他には、尿酸、ビタミンE、β-カロテン、フラボノイドを挙げることができますが、尿酸は血清中に多いものの、細胞内にはそれほど多くありません。また、ビタミンEやC、フラボノイドは食事から摂る成分であって、細胞内で作られるものではありませんので、細胞内濃度はどうしても低くなります。結局、細胞内で最も有効な抗酸化物質はグルタチオンだということになります。

 

 グルタチオンの細胞内濃度は、加齢とともに減少していくのが一般的であり、70歳や80歳を過ぎる頃から急速に減少していきます。また、糖尿病を始めその他の生活習慣病においても極端に減少することが確認されています。逆に、子どもや健全な若齢者のグルタチオン濃度は高く保たれています。従って、グルタチオン濃度が高ければ新型コロナウイルスに打ち勝つことができ、グルタチオン濃度が低ければ重症化および死亡に至ると捉えることができます。

 

 それならば、新型コロナウイルスによる重症化や死亡を防ぐには、細胞内のグルタチオン濃度を高めればよい、ということになります。ではどうすればよいのか…? 方法は幾つか思い浮かぶところでしょうが、注意すべき点は、グルタチオンはペプチドであること、即ち、3種類のアミノ酸が結合したものであるため、これを口から消化管に放り込むと消化分解されてしまうことです。トリペプチドは、そのままでも何割かが消化管壁から吸収されると考えられますが、血中に入ったとしても長く存続できず、細胞内に取り込まれる割合はかなり限定的であると考えられます。

 

 巷には、グルタチオン点滴という手法がありますが、これはグルタチオンのサプリメントを摂ることに比べればかなり有効となります。しかし、血中、および肝臓を通過するときに分解されてしまいますので、グルタチオン点滴の効果は、どうしても一過性のものになってしまいます。では、どうすればよいのか…?

 

 結論は、細胞自身にグルタチオンを充分に作ってもらえるようにすることです。逆から言えば、細胞内のグルタチオン濃度が低下している原因を取り除いてやれば良いということになります。

 

 グルタチオン濃度が低下している原因を大きく2つに分けると、感染症や毒物の処理のために消費量が急増している場合と、もう一つは、生産が追いついていない場合です。


 前者の場合、新型コロナウイルスによる重症者のグルタチオン濃度が極端に低いのは、ウイルスの処理の為にグルタチオンが大量に消費されるからです。したがって生活の周りにある様々な有害物質、医薬品、農薬、食品添加物などをできる限り体内に入れないことです。


 後者の場合、グルタチオンの生産量が増えるように努力すれば良いということになります。具体的には次のような方法になります。

 

 あまりに細かい内容については割愛しますが、細胞内のグルタチオン濃度を調節している因子(成分)のうち、最も大きく影響している成分が、2-アミノ酪酸であることが判っています。2-アミノ酪酸は、別名をα-アミノ酪酸(AABA)といい、これは生体内で生合成される成分なのですが、食餌中からも補給されることが前提であると言ってもよいぐらい、不足しやすい成分なのです。従って、細胞内のグルタチオン濃度を高め、新型コロナウイルスによる重症化や死亡を防ぎたければ、2-アミノ酪酸を摂ることだという結論に達します。

 

 今のところ、2-アミノ酪酸が高濃度に含まれていることが確認されている食材は、エダマメ(枝豆)です。即ち、未成熟で緑色をした大豆です。大豆が成熟するほど、含まれる2-アミノ酪酸が減少していきますので、新型コロナウイルス対策を優先するならば、緑色のエダマメを大いに食べることが有効だということになります。2-アミノ酪酸には、他にも直接的な抗ウイルス作用や、免疫賦活作用のあることが確認されています。

 

 掲載した写真に見られますように、昔は田んぼの畦道(あぜみち)に、必ずと言ってよいほど大豆が植えられていました。そして、まだ実が熟していない時期から少しずつ収穫され、いわゆる「枝豆(エダマメ)」として食されていました。今の時代でも、飲み屋に行ったときに必ずエダマメを注文する人もいることでしょうが、昔はもっともっと頻繁に食べられていました。

 

 枝豆を食べる風習は、奈良時代から始まっていることが判っています。そうやって、古来の日本人は、自ずと2-アミノ酪酸を多く摂取し、それによって細胞内のグルタチオン濃度を高め、自らの細胞の力によってウイルス感染症に立ち向かってきたのです。何度でも申し上げますが、私たちは先人の食生活を含めた暮らし方を、もう一度しっかりと見直さなければなりません。そして、それぞれに大変深い意味があることを、改めて実感する必要があるでしょう。

 

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※新型コロナウイルスに関して まとめリンク

2020.05.05 Tuesday  
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